77月13日、JBAから女子日本代表の「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2026」に向けた第3次強化合宿メンバーが発表されました。
今回の合宿は、7月15日から23日まで味の素ナショナルトレーニングセンターで実施されます。
さらに8月13日・14日には、有明アリーナで韓国代表と対戦する「三井不動産カップ2026」も予定されています。
しかし、今回の発表を見て、どうしても納得できない点がいくつもあります。
オーストラリア遠征はどうなった?
第3次強化合宿の前に、女子日本代表はオーストラリアへ遠征していたはずです。
Basketball Australiaは7月1日、日本がオーストラリア代表、中国代表とともに、メルボルンで非公開のスクリメージと合同練習を行うと発表していました。
しかし、7月16日時点でJBA公式サイトを確認した限りでは、日本代表の遠征について、次のような情報が見当たりません。
- どのチームと何試合行ったのか
- 試合結果はどうだったのか
- どのような課題が見つかったのか
- チームとして何を強化できたのか
- けが人やコンディション上の問題はなかったのか
戦術や内部事情をすべて公開しろと言っているわけではありません。
非公開試合にする判断も理解できます。しかし、代表チームとして遠征した以上、目的や収穫、今後の課題くらいはファンに報告するべきでしょう。
なお、ここは正確に分けておく必要があります。
オーストラリアが結果を公開した中国戦は、7月7日と9日に観客を入れて開催された2試合です。
オーストラリアが76-74、84-82で連勝しました。
これは、日本が参加した非公開スクリメージとは別の試合です。
日本戦の結果については、オーストラリア側からも公表されていません。
したがって、日本代表が良い結果だったのか、悪い結果だったのかは分かりません。
問題は結果そのものではなく、JBAからほとんど説明がないことです。
代表チームは、一部の関係者だけのものではありません。
ファンを置き去りにしたまま、どうやって女子バスケの人気を高めていくのでしょうか。
第3次合宿も、ほぼ同じメンバー
今回発表された選手は16人です。
第2次強化合宿から大きな変更はなく、コンディション不良で途中離脱していた町田瑠唯選手が戻ってきたことが、目立った動きの一つです。
町田選手は非常に人気があり、復帰を喜ぶファンも多いでしょう。
ただし、人気とチーム編成は分けて考える必要があります。
これまでの選手起用を見る限り、コーリー・ゲインズHCは、山本麻衣選手や田中こころ選手のスピード、得点力、アグレッシブなプレーを中心にしたいように私には見えます。
私であれば、山本選手と田中選手をメインのポイントガードとして起用します。
町田選手を選ぶのであれば、ゲームコントロール、アシスト、ハーフコートオフェンスなど、どの役割を求めているのかを明確にする必要があります。
有名選手を集めるだけでは、強いチームにはなりません。
主力センターの高齢化と世代交代
今回のセンター登録は、次の3人です。
- 髙田真希選手:36歳
- 渡嘉敷来夢選手:35歳
- 朝比奈あずさ選手:22歳
年齢だけで選手を評価するべきではありません。
髙田選手と渡嘉敷選手の経験や実績は、日本代表にとって非常に大きなものです。
しかし、主力インサイドを35歳と36歳のベテランに依存し続けている現状は、長期的には大きな問題です。
朝比奈選手を含めた若いインサイド選手に、国際試合でどれだけ責任のある役割を与えられるのか。
ワールドカップだけでなく、その先まで考えた育成が必要です。
前体制で世代交代の土台を十分に作れなかった影響が、現在も続いているように私は感じます。
同じベテランを選び続けるだけでは、問題は先送りされるだけです。
選手16人に対してスタッフ22人
今回、最も驚いたのがスタッフの人数です。
JBAの公式名簿には、通常スタッフ16人に加えて、サポートコーチ5人、サポートスタッフ1人が掲載されています。
合計22人です。
選手16人より、スタッフの方が6人多いことになります。
もちろん、現代の代表チームには、コーチ、分析担当、トレーナー、パフォーマンス担当、マネージャー、広報など、さまざまな専門職が必要です。
人数が多いという理由だけで、直ちに無駄と断定することはできません。
しかし、サポートコーチが5人必要な理由や、それぞれの役割分担、誰がどの期間に参加するのかは、名簿を見ただけでは分かりません。
スタッフを増やすのであれば、それによって何が改善されたのかも示してほしいところです。
- 試合中の修正力
- 選手のコンディション管理
- 相手チームの分析
- 若手選手の育成
- ファンへの情報発信
これだけ多くのスタッフがいるにもかかわらず、遠征の報告すら十分に出てこないのは、どう考えても違和感があります。
コーリー・ゲインズHCの問題点
私が以前から最も疑問に感じているのが、タイムアウトの使い方です。
WNBAでは、コート上の選手もタイムアウトを要求できます。
しかし、FIBAルールでは、タイムアウトを要求できるのはヘッドコーチまたは第1アシスタントコーチだけです。
ゲインズHCがWNBA時代のように「選手を信頼して任せる」という考えを持っていたとしても、FIBAでは選手自身がタイムアウトを請求できません。
だからこそ、監督が試合の流れを判断し、必要な場面で介入する責任があります。
- 相手に連続得点された時
- ゾーンディフェンスに完全に止められた時
- 同じミスが続いている時
- 選手の疲労や混乱が見える時
- 終盤の重要なポゼッション
こうした場面でタイムアウトを使わず、選手だけに解決させるのは、「信頼」ではなく、状況によっては責任放棄に見えてしまいます。
「オーガナイズド・カオス」というスタイル自体を否定しているわけではありません。
ただし、自由にプレーさせることと、監督が必要な介入をしないことは別です。
選手交代は頻繁に行うのに、流れを止めるタイムアウトを使わない。
この点は、ワールドカップまでに改善されなければならないと考えています。
日本代表はファンにも説明してほしい
私たちが求めているのは、秘密の戦術やチーム内部の細かい事情ではありません。
最低限、次のことは発信できるはずです。
- 遠征や合宿の目的
- 対戦相手と実施内容
- チームとして得られた収穫
- 次の合宿で改善する課題
日本代表は、一部の関係者だけのものではありません。
ファンが試合を見て、選手を応援し、代表チームに興味を持つことで、日本のバスケットボールは発展していきます。
情報を出さないことが、代表チームの強化になるとは思えません。
JBAが「日本一丸」を掲げるのであれば、その「一丸」の中にファンも入れてほしい。
ワールドカップ本番まで、残された時間は多くありません。
コーリー・ゲインズHCと現在のスタッフ体制が、本当に日本女子バスケを良い方向へ導いているのか。
これからも試合内容とベンチワークを冷静に見ていきます。
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